住まいの
コラム

住宅ローン、借入可能額が知りたい!

2020.09.15

住宅購入を検討する時、まずは予算が大切です。
多くの人が住宅ローンを利用されると思いますが、借入可能額の計算方法を知っていますか?
何となくシミュレーションに入力していないでしょうか?
この機会に正しい計算方法をお知らせします。

住宅ローンの借入可能額は、次の通り計算します。

事例では、下記の夫婦でシミュレーションしてみます
夫:35歳 年収450万円、奨学金の返済が月々1.5万円
妻:37歳 年収520万円、自動車ローンの返済が月々2万円

【1】年収✕返済比率=年間返済可能額

まず、返済比率というのは年収から返済に回せる割合のこと。
25%くらいが安全です、などと言われますが、

民間金融機関が審査する時には
年収400万未満→30%
年収400万以上→35%
などが多いです。


フラット35の場合は、
年収400万未満→35%
年収400万以上→40%
となっています。

今回は民間ローンで考えると、年間返済可能額は下記の通り。
夫→450万✕35%=157.5万円
妻→520万✕35%=182万円

【2】年間返済可能額÷12=月々返済可能額

続いて月々返済可能額。これは単純に年間返済可能額を12で割ったもの。
ボーナス払いは?と思った方もいらっしゃるでしょうが、あくまで借入可能額を計算する時は年収ベースで考えますから、ボーナスも月々にならして考えましょう。

夫→157.5万円÷12ヶ月=131,250円
妻→182万円÷12ヶ月151,666円

【3】月々返済可能額-他のローンの返済額=住宅ローンの月々返済可能額

つづいて、他にローンがある場合は、その返済額を月々返済可能額からマイナスします。

夫→131,250-15,000=116,250円
妻→151,666-20,000=131,666円

【4】シミュレーションに入力(月々返済額から試算)

以上で月々、住宅ローンの返済可能額が算出できました。
では、月々返済額から試算するのには、シミュレーションサイトを使ってみます。

住宅金融支援機構 住宅ローンシミュレーション

・返済方法→元利均等(毎月の支払いが一定の返済方法です)を選択
・月々返済額には夫11.6万円、妻13.1万円(小数点以下1桁まで)を入力
・ボーナス払いは0を入力

ここで注意したいのは当初金利。住宅ローンの借入金利は史上最低の水準(2020年9月)で、変動金利は0.38%などの金利もありますが、銀行が借入可能額を審査する時に使うのは「審査金利」。銀行によって異なりますが、3.0~4.0%の金利で計算します。ここでも3.0%と4.0%で計算して範囲をみてみましょう。

【5】結果は?

上記の内容で計算すると、住宅ローンの借入可能額は、

夫→2,619万円~3,014万円
妻→2,958万円~3,403万円

となりました。(住宅ローンは10万円単位の銀行もあります)

夫婦でそれぞれローンを組んで連帯債務(ペアローン)とすれば、
5,577万円~6,417万円が借入可能額となりますので、そのくらいの価格帯の物件を最大予算として検討していくことができます。
もちろん、これは借入可能額であって、実際にはお客様のライフスタイルや借入に対する考え方(早めに返したいとか、教育費を多く残したい、など)によって変わってきます。

ディアレストの営業マンは住宅ローンアドバイザーの資格取得者。ぜひご相談ください。